親身に話を聞いてくれますか?

2018年5月10日

矯正歯科には上で紹介した認定医の制度があり、また歯科医師の中には歯学博士を名乗る医師もいます。もちろん、肩書通りの経験を積まれている医師が多いのは事実ですが、矯正歯科治療にあたってもっと重要なのは、その医師の人柄や治療に対する姿勢です。

下記のような観点で、患者さんご自身が確かめ、判断する必要があります。担当医師とのコミュニケーションは非常に大切です。時間とお金をかけて行う治療です。嫌な思いをする、不満が残る、という結果にならないよう、相談の段階から親身になってコミュニケーションをとってくれる医師を選びましょう。

  • 患者さんに対し、納得がいくまで説明をしてくれるか。
  • 院長の治療理念や方針が明確で、ホームページ上などで見ることができるか
  • 検査後、矯正歯科治療についてじっくりと考える時間があるか。異様な勧め方をしないか。(考える時間を与えず期限を切って治療の決断を迫る医師も存在します)

説明不足、忙しそうで話しかけにくい、といった状況で納得ができないまま治療が進んでしまうことを避けるため、以下の点を念頭に矯正の相談に訪れると良いでしょう。

1. 装置、期間、料金、頻度の具体的な説明があるか

満足のいく結果を得るため、正しい取り扱い方法や注意する点、治療に関わる情報を具体的に説明してくれることが重要です。以下の点も含め、ご自身が納得できるまで確認するようにしましょう。

  • 装置は1日何時間使用するのか?
  • 使用する期間は?
  • 治療期間の通院頻度は?
  • 料金体系は?セット料金か?
  • 調整料はどのようなときにかかるのか?
  • 治療以外にも支払う料金があるか?
2. 気軽に質問することができる雰囲気か

忙しそうだから質問しにくい。気になることがあるのに、バタバタとしているから話しかけにくい。このように、患者さんが納得できていないままの状態が続くと、不満ばかりが募ることになります。
治療方法や期間、治療を受けることによって受ける影響など、どんなことでも気軽に質問することができ、親身になって答えてくれる医師のもとで治療を受けるようにしましょう。長期間にわたる矯正歯科治療、小さな疑問も積み重なることで大きなストレスになります。

3. お子さんの矯正歯科治療相談の場合、本人の治療に対する気持ちを確認して尊重してくれるか

お子さんの歯並びをきれいにしてあげたい。矯正歯科治療に対して親御さんが真剣に取り組む一方、本人が治療に積極的でなければ良い結果を得ることはできません。矯正の装置を使うことは本人にとって面倒なことが増えるものです。治療を受ける本人が「絶対に治したい」「歯並びを良くしたい」という意志を持っていることが大前提で、その点をしっかりと確認してくれる医師の治療を受けることが大切なのです。
矯正歯科治療の第一歩は良い医院選びから。十分な判断基準を持たず、安易に医院を決めることは避けましょう。専門医院かどうか?対応はどうか?納得のいく説明か?一生のうちに一度受けるかどうかの矯正歯科治療。慎重な医院選びで満足のいく治療を受けましょう。